ちょっことスイス

(7)ポストバス

サンモリッツからポストバスに乗りました。一日一本だけ出る長距離バスです。途中、イタリアに入国して、またスイスに戻り、ルガーノという駅まで、4時間かけて走ります。
バスが来たので近寄っていくと、係の男性が手にしたペーパーで名前を読みあげはじめました。幸い2番目に呼ばれたので好きな席を選べます。
バスの真ん中あたりが見晴らしがいいので、そこに座りました。サンモリッツを昼12時20分に定刻に出発しました。ゆったりした黄色い車体で窓が広々としている観光バスです。日本人は私たち夫婦だけでした。ポストバスは事前に予約が必要です。バスの運転手が運転しながらガイドもしてくれるのですが、残念なことにドイツ語ですので、チンプンカンプンでした。

ポストバス

サンモリッツの湖を左手に見ていましたが、しばらく行くとまた湖があります。ヨットを浮かべている人もいます。遠くの山にはロープウェイがのぼっていて、山頂には白いものが見えます。万年雪なのでしょうか。30分も走ったところにマローヤというカジノのあるホテルがありました。ポストバスはキアヴェンナを14時12分に出発しました。それから平地を走ります。やがて大きな湖が左手に見えてきました。

最終目的はコモなのですが、コモ湖は人の形をした、すごく細長い湖です。左側に湖が見え隠れしながら、平坦な市街地やトウモロコシ畑をバスは走っていきます。4時間のポストバスを乗り切って、少しばかり自信が付きました。

(8)ミラノ駅へ

ミラノ駅

コモの駅で、ミラノまでの特急列車の切符を窓口に並んで買いました。自動販売機で買おうとしたのですが、ドイツ語表示なので分かりません。
ミラノまでの往復切符をなんとか買って、ホームに入りました。すると、予定より早いのですが、列車が入ってきました。ミラノ行きであるのは間違えありません。迷うことなく乗り込みました。すると、これが大正解だったのです。この特急列車はミラノ中央駅行きではなく、ミラノ・ガリバルディ行きでした。ガリバルディ駅も、もちろんミラノ市内にあります。地下鉄でミラノ中央駅とも結んでいることが分かりました。
地下鉄に乗って、ミラノ中央駅に着いて驚きました。なんと、とてつもなく巨大な駅です。圧倒されてしまいました。そして、切符を買うための窓口には何百人もの人々が延々と長蛇の列をなしています。駅の案内所で空港までのタクシー料金はいくらくらいかと尋ねると、そんなことタクシーに訊いてよと、そっ気ない返事でした。ミラノ中央駅には、うんざり、げんなりしてしまいました。そこで、そそくさとガリバルディ駅に戻りました。

(9)コモ湖遊覧船


ホテル近くに遊覧船の発着所があります。1時間くらいで戻ってこれるのかどうか確認したら、大丈夫という返事です。それで、チケットを買って乗り込みました。コモ湖遊覧船には、いくつものタイプがあるようです。なにしろコモ湖は広いのですから、それも当然でしょう。私の乗った遊覧船より大型の船もありましたし、もっと小さい船も出ていました。コモ湖の水面は静かです。岸辺には小さなホテルがいくつもあり、庭のテラスにテーブルが並べてありました。

コモ湖遊覧

コモ湖は昔からイタリアきっての避暑地だそうです。古くはカエサルとかアウグストゥスというローマ皇帝までやって来た。18~19世紀には、ヨーロッパの王室や富豪たちが競って大邸宅を建てた。とガイドブックに書かれています。なるほど、湖に面して、古く立派な邸宅が点在しています。
いくつかの波止場で止まると、そのたびに乗客の一部が船を降り、また乗り込んできます。乗ったところに戻るという客だけではないようです。
出発したときには曇り空だったのが、やがて薄日が射してきて、暑くなりました。風はそれほど強くはありません。帽子が欲しいところです。
甲板の先頭の椅子に座って、移り変わる景色にみとれながら風に吹かれた1時間はあっというまに過ぎ、出発地点に戻りました。私の泊るホテルは目の前にあります。

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